ECサイトに関わる法律とは?押さえるべき規制と対応方法

企業法務コラム

ECサイトを運営する際には、特定商取引法や個人情報保護法をはじめとする多岐にわたる法律や規制への適切な対応が求められます。これらの規制は、遵守しなければ罰則や信用失墜といったリスクを招く可能性があります。本記事では、ECサイト運営に必要な法律・規制の全体像と、実務で押さえるべきポイント、違反リスクへの具体的な対応方法について詳しく解説します。2025年最新の法改正やガイドラインも踏まえ、安心してビジネスを展開するための知識をお伝えします。

ECサイト運営で必須となる法律

ECサイトの運営においては、商取引の基本となる法律から個人情報の保護、広告表示に関する規制まで、幅広い法的要件を満たす必要があります。

ECサイト運営者が遵守すべき主要法律

ECサイト運営に関わる法律は、以下の通りです。まず、商取引の基本ルールを定める特定商取引法と民法があります。次に、顧客の個人情報を適切に扱うための個人情報保護法、そして不正な広告表示を防ぐ景品表示法が重要です。

さらに、電子契約の有効性を確保する電子契約法や電子署名法、消費者の権利を保護する消費者契約法も押さえておく必要があります。また、サイト運営や契約手続きに関わる不正アクセス禁止法、特定電子メール法、著作権法、電子契約法、電子署名法、消費者契約法なども重要です。これらの法律はそれぞれ異なる観点から事業者の義務を定めており、包括的な理解と対応が求められます。

扱う商品別の規制

取り扱う商品やサービスによっては、横断的な規制に加えて業種特有の法律を遵守する必要があります。例えば、化粧品や健康食品を販売する場合は薬機法、食品を扱う際は食品衛生法、中古品の取引には古物営業法が適用されます。これらの法律は、商材ごとに安全性や品質確保の基準を定めるものであり、違反すると行政処分や罰則の対象となる場合があります。業種特有の規制は、商品やサービスの性質に応じて適切に把握し、日常の運営に反映させることが不可欠です。

2025年の法改正と最新ガイドライン

2025年2月に経済産業省が「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」を改訂し、最新の法的環境に対応した指針が示されました。この改訂では、民法、独占禁止法、消費者契約法の改正内容が反映され、より実務的な解釈基準が明確化されています。

また、クレジットカード決済においては3Dセキュア2.0(クレジットカードを使って決済する際に、追加認証を行ってセキュリティ対策を行うこと)が義務化され、セキュリティ対策の強化が求められています。これらの最新動向を把握し、適切に対応することが事業継続の鍵となります。

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特定商取引法の規制内容

特定商取引法は、すべてのECサイトが対象となる最も基本的な法律です。消費者と事業者の間の公正な取引を確保し、消費者の利益を保護することを目的としており、通信販売における表示義務や契約条件の明示など、具体的な規制が定められています。

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特定商取引法に基づく表記の必須項目

ECサイトでは、特定商取引法第11条に基づく表示が義務付けられています。必須項目には、販売業者の氏名または名称、住所、電話番号、代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名が含まれます。また、商品の販売価格、送料、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期についても明記する必要があります。

返品・キャンセル規定についても詳細な記載が求められ、返品の可否、返品期限、返品時の送料負担者、返品・交換の条件を具体的に示さなければなりません。これらの情報は消費者が容易に確認できる場所に掲載し、分かりやすい表現で記述することが重要です。

広告表示における規制と注意点

特定商取引法では、広告表示についても厳格な規制があります。商品の性能や効果について、事実と異なる表示や誇大な表現を禁止しており、根拠のない効果効能の謳い文句は法令違反となります。価格表示においても、送料込みの総額表示が原則であり、追加費用が発生する場合は事前の明示が必要です。

また、期間限定セールや在庫僅少などの表示を行う際は、その根拠となる事実が存在することが前提となります。虚偽の緊急性を演出する表示は、不当な表示として問題視される可能性があります。

違反時の罰則とリスク

特定商取引法違反に対しては、行政処分として業務停止命令や業務改善指示が下される可能性があります。悪質なケースでは、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は3億円以下の罰金が科される場合もあります。

さらに、法令違反が発覚した場合の社会的信用の失墜は、金銭的な損失以上に深刻な影響をもたらします。消費者からの信頼回復には長期間を要し、事業継続に重大な支障をきたすリスクがあることを認識しておきましょう。

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個人情報保護法の規制内容

個人情報保護法は、ECサイトが収集・利用する顧客の個人情報を適切に管理するための法的枠組みを提供します。2022年4月の改正により、事業者の義務がさらに厳格化され、違反時の罰則も重くなっているため、適切な理解と対応が不可欠です。

個人情報の取り扱いに関する基本原則

個人情報保護法では、個人情報の取得時における利用目的の明示、適正な取得方法の遵守、収集した情報の安全管理措置の実施が義務付けられています。ECサイトでは、会員登録時や商品購入時に氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を収集するため、これらの原則を確実に遵守する必要があります。

また、個人情報の第三者提供については、原則として本人の同意が必要であり、同意を得ずに提供できる場合は法律で限定されています。配送業者への提供や決済代行会社との情報共有についても、適切な手続きと同意取得が求められます。

プライバシーポリシーの必須記載事項

プライバシーポリシーには、個人情報の利用目的、取得する個人情報の項目、第三者提供の有無と提供先、個人情報の保存期間、本人からの開示・訂正・削除等の請求方法を明記する必要があります。また、個人情報の管理責任者や問い合わせ窓口の連絡先も必須項目です。

Cookie(クッキー)やWebビーコンなどの技術を使用している場合は、その旨と利用目的についても記載が必要です。特に、広告配信やアクセス解析のためにこれらの技術を使用する際は、詳細な説明と適切な同意取得の仕組みを整備することが重要です。

安全管理措置と漏洩時の対応

個人情報の安全管理措置として、組織的、人的、物理的、技術的な各側面からの対策実施が義務付けられています。具体的には、個人情報取扱規程の策定、従業員への教育研修、システムへのアクセス制限、暗号化技術の導入などが含まれます。

万が一、個人情報の漏洩や不正アクセスが発生した場合は、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が法律で義務付けられています。迅速な対応と適切な再発防止策の実施が、信頼回復と法的責任の軽減につながります。

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景品表示法の規制内容

景品表示法は、商品やサービスの品質、価格等について、実際よりも著しく優良または有利であると誤認させる表示を禁止する法律です。ECサイトでの商品説明文や広告画像、価格表示において、消費者に誤解を与えない適切な表現を心がける必要があります。

不当表示の3類型と具体例

景品表示法では、優良誤認表示、有利誤認表示、その他誤認されるおそれのある表示の3つを不当表示として禁止しています。

優良誤認表示とは、商品の品質や効果について実際よりも著しく優良であると示す表示で、根拠のない「業界No.1」や「100%効果」といった表現が該当します。有利誤認表示は、価格や取引条件について実際よりも著しく有利であると誤認させる表示です。二重価格表示における比較対象価格の不適切な設定や、「通常価格」と称して実際には販売実績のない高額な価格を示すことなどが問題となります。

その他誤認されるおそれのある表示は、消費者が商品やサービスの取引条件について誤解する可能性のある表示を指します。例えば、実際には別料金が発生するのに「すべて込み」と誤認させるような表示や、条件を明示せずに「誰でも利用可能」と見せかける表現などが該当します。これらの表示を行う際は、客観的な根拠資料の保持と適切な比較基準の設定が不可欠です。

健康食品・化粧品の表示規制

健康食品や化粧品をECサイトで販売する場合、景品表示法に加えて薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の規制も受けます。薬機法では、医薬品的な効能効果を標榜することを禁止しており、「病気が治る」「症状が改善する」といった表現は使用できません。

化粧品については、薬機法で認められた効能効果の範囲内での表示のみが許可されており、承認や届出を受けていない効果を謳うことは違法となります。健康食品についても、栄養機能食品や機能性表示食品として届出済みの商品以外は、特定の保健効果を表示することができません。

比較広告とランキング表示の注意点

競合他社との比較を行う比較広告では、比較対象の選定基準、比較項目、調査方法等を明確にし、客観的で公正な比較であることを示す必要があります。恣意的な条件設定や一部の情報のみを抜き出した比較は、消費者の誤認を招く不当表示となる可能性があります。

商品のランキング表示についても、ランキングの根拠となるデータの出典、調査期間、対象範囲を明示することが重要です。自社調べのデータを使用する場合は、調査方法の妥当性と結果の客観性を担保し、消費者が判断材料として適切に活用できる情報提供を心がける必要があります。

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電子契約法の規制内容

ECサイトでの取引は電子的な手段で行われるため、電子契約の有効性を担保する法的枠組みの理解が重要です。電子契約法や電子署名法に基づく適切な契約締結手続きと、トラブル防止のための利用規約の整備が、安全な取引環境の構築につながります。

電子契約の成立要件と証拠保全

電子契約法では、電子的な意思表示について書面による契約と同等の法的効力を認めています。ただし、契約の成立には、申込みと承諾の意思表示が明確に行われることが必要であり、ECサイトでは注文確定ボタンのクリックや確認メールの送受信などによって契約成立のタイミングを明確にする必要があります。

契約内容の証拠保全のため、注文情報、契約条件、顧客の同意記録などを適切に保存することが重要です。これらの記録は将来的なトラブル解決において重要な証拠となるため、改ざん防止措置を講じた上で一定期間保存する体制を整備することが推奨されます。

利用規約に盛り込むべき項目

利用規約は、ECサイトと利用者の間の基本的な取引条件を定める重要な文書です。必須項目として、サービスの内容と利用範囲、利用者の義務と禁止事項、知的財産権の帰属、免責事項、準拠法と管轄裁判所を明記する必要があります。

また、商品の注文から配送までの流れ、返品・キャンセルの条件、損害賠償の範囲、規約の変更手続きについても詳細に定めることで、後のトラブルを防止できます。未成年者の利用制限についても、年齢確認の方法や保護者の同意取得手続きを明確にしておくことが重要です。

消費者契約法との関係と無効条項の回避

利用規約の作成においては、消費者契約法の規制にも注意が必要です。消費者契約法では、事業者の責任を免除する条項や消費者の権利を制限する条項について、一定の場合に無効とする規定があります。例えば、事業者の故意・重過失による損害について責任を完全に免除する条項は無効となります。

また、消費者にとって一方的に不利益な条項も無効とされる可能性があるため、利用規約の内容は公平性と合理性を保った内容とする必要があります。法的有効性を確保するため、専門家による条項内容の精査を受けることが推奨されます。

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決済・セキュリティに関する法的要件

ECサイトでの決済処理においては、顧客の金融情報を適切に保護し、不正利用を防止するための法的要件が存在します。クレジットカード決済のセキュリティ基準や、本人確認義務、不正アクセス対策など、多面的なセキュリティ対応が求められています。

3Dセキュア2.0義務化への対応

3Dセキュア2.0とは、オンライン決済時に本人確認を行い、不正利用を防止するための最新のクレジットカード認証方式です。2025年3月末に、オンラインでのクレジットカード決済において3Dセキュア2.0への対応が義務化されました。これは、カード不正利用の防止を目的とした本人認証技術であり、従来の3Dセキュア1.0と比較して、よりスムーズで安全な認証が可能となります。

ECサイト運営者は、決済代行会社との連携により3Dセキュア2.0に対応したシステムの導入を進める必要があります。対応が遅れた場合、カード会社からの不正利用に関するチャージバック(売上取消)のリスクが高まるため、早期の対応が重要です。

犯罪収益移転防止法と本人確認義務

高額商品の販売や継続的な取引を行うECサイトでは、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認義務が課される場合があります。この法律は、マネーロンダリングやテロ資金供与の防止を目的としており、一定の条件に該当する取引において顧客の本人確認を義務付けています。例えば、宝飾品や高級時計などの高額商品の販売、オンラインでの外貨両替やデジタル通貨の売買、毎月の定期購入による高額な継続課金契約、不動産関連商品のオンライン取引などは、本人確認義務の対象となる可能性があります。

本人確認の方法には、運転免許証やパスポートなどの身分証明書による確認、住所確認書類の提出、オンライン本人確認サービスの利用などがあります。取引の性質や金額に応じて最適な確認方法を選択し、確認記録を適切に保存することが求められます。

不正アクセス禁止法とサイトセキュリティ

不正アクセス禁止法では、他人のID・パスワードを無断で使用してシステムにアクセスすることを禁止していますが、ECサイト運営者には適切なセキュリティ対策を講じる努力義務があります。具体的には、強固なパスワードポリシーの設定、多要素認証の導入、ログイン試行回数の制限などが推奨されます。

また、サイトの脆弱性を悪用した不正アクセスを防ぐため、定期的なセキュリティ診断の実施、システムの更新・パッチ適用、侵入検知システムの導入などの技術的対策も重要です。顧客データの保護と事業継続のため、包括的なセキュリティ体制の構築が不可欠です。

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知的財産権と著作権法の規制内容

ECサイト運営において、自社の知的財産権を保護し、他者の権利を侵害しないための対策は極めて重要です。商品画像、説明文、ブランド名、デザインなど、様々な場面で知的財産権に関する問題が発生する可能性があり、適切な権利管理と侵害対策が求められます。

商品画像と説明文の著作権処理

ECサイトで使用する商品画像や説明文について、著作権の帰属を明確にし、適切な使用許可を得ることが重要です。メーカーから提供される公式画像や説明文を使用する場合は、使用許諾契約を締結し、使用範囲や条件を明確にする必要があります。

自社で撮影した商品画像であっても、商品自体に著作権が存在する場合があります。書籍、CD、DVDなどの著作物を販売する際は、商品画像の使用について著作権者の許諾を得ることが原則として必要となります。無断で他サイトの画像や文章を転用することは著作権侵害にあたるため、オリジナルコンテンツの作成または正当な使用許諾の取得が必要です。

商標権侵害の防止と対策

ECサイトでの商品販売において、他社の商標権を侵害しないよう注意が必要です。商品名やサービス名、ドメイン名の選定時には、既存の商標登録との衝突を避けるため、特許庁の商標検索データベースでの事前調査を実施することが推奨されます。

また、正規品を販売する場合であっても、商標権者の許可なく商標を広告に使用することは商標権侵害となる可能性があります。並行輸入品の販売や中古品の取扱いにおいても、商標の使用に関して特別な注意が必要であり、適切な表示方法を検討する必要があります。

模倣品・海賊版対策

ECサイトにおいて模倣品や海賊版の販売を防止するため、出品者の身元確認、商品の真正性チェック、権利者からの通報受付システムの整備が重要です。プラットフォーム型のECサイトでは、出品者に対する適切な審査体制と、問題のある商品の迅速な削除体制を構築する必要があります。

知的財産権侵害の通報を受けた場合は、速やかに事実関係を調査し、侵害が認められる場合は商品の削除や出品者への警告などの措置を講じる必要があります。継続的な侵害防止のため、権利者との連携体制の構築や、AIを活用した自動検知システムの導入も検討すべき対策の一つです。

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越境ECと海外法律への対応

越境ECを展開する場合、販売先国の法律や規制への対応が必要となります。特に、EU一般データ保護規則(GDPR)やアメリカの各州法、アジア諸国の電子商取引法など、国や地域ごとに異なる法的要件を理解し、適切な対応策を講じることが重要です。

GDPR(EU一般データ保護規則)

EU域内の消費者に商品やサービスを提供するECサイトは、GDPRの適用を受けます。GDPRでは、個人データの処理について厳格な規制があり、明確な法的根拠に基づく処理、データ主体の権利保護、データ保護責任者の選任などが義務付けられています。

特に重要なのは、個人データの処理に関する透明性の確保と、データ主体による同意の取得です。Cookie使用についても明示的な同意が必要であり、日本国内向けのプライバシーポリシーとは異なる対応が求められます。GDPR違反に対しては最大で全世界年間売上高の4%または2,000万ユーロの制裁金が科される可能性があるため、専門的な対応体制の構築が不可欠です。

アメリカの州法

アメリカでの越境ECでは、連邦法に加えて各州の法律にも注意が必要です。特に、カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)は、カリフォルニア州の住民に対して個人情報の開示請求、削除請求、売却停止請求の権利を認めており、これらの請求に対応できる体制の整備が求められます。

また、売上税(Sales Tax)の納税義務についても、州ごとに異なる基準があり、一定の売上額や取引件数を超えた場合に納税義務が発生します。適切な税務申告を行うため、各州の要件を把握し、必要に応じて現地の税理士や弁護士と連携することが重要です。

アジア諸国の電子商取引規制

中国、韓国、東南アジア諸国でのECビジネス展開においても、それぞれの国の電子商取引法や個人情報保護法への対応が必要です。中国では電子商務法により、ECプラットフォームや越境EC事業者に対する規制が強化されており、現地法人の設立や現地代理人の選任が求められる場合があります。

韓国では個人情報保護法による厳格な規制があり、個人情報の海外移転について事前同意や安全性確保措置が必要です。東南アジア諸国でも、各国固有の規制があるため、進出前の十分な調査と現地専門家との連携が成功の鍵となります。

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実務で活用できる法令遵守チェックリスト

適切な法令遵守体制を構築するために、実務で活用できるチェックリストを整備することが重要です。定期的な自己点検により、法的リスクの早期発見と改善策の実施が可能となり、継続的なコンプライアンス体制の維持につながります。

サイト開設時の法的確認項目

ECサイトの開設時には、以下の法的要件を確実にクリアする必要があります。まず、特定商取引法に基づく表記が漏れなく正しく記載されているかを確認し、販売業者情報、商品価格、送料、支払方法、引渡時期、返品条件をすべて明記しているかをチェックします。

次に、プライバシーポリシーの作成と掲載、利用規約の整備と同意取得システムの構築を行います。決済システムについては、セキュリティ基準への適合性とクレジットカード業界のPCI DSS基準への対応を確認します。これらの基本的な法的要件を満たさずにサイトを公開することは、後の重大な法的問題につながるリスクがあります。

運営中の定期点検項目

サイト運営中は、月次および四半期ごとの定期点検を実施することが推奨されます。月次点検では、新規掲載商品の広告表示内容、価格表示の適切性、在庫表示の正確性を確認します。また、顧客からの問い合わせ対応状況や返品・キャンセル処理の適切性も点検対象となります。

四半期点検では、個人情報の取扱状況、セキュリティ対策の有効性、利用規約やプライバシーポリシーの最新性を確認します。法改正や新たなガイドラインの公表に応じて、必要な更新や追加対応を実施することも重要な点検項目です。

トラブル発生時の対応手順

法的問題やトラブルが発生した場合の対応手順を事前に定めておくことで、迅速で適切な対応が可能となります。顧客からのクレームや返品要求については、まず事実関係の調査を行い、法的根拠に基づいた適切な対応を判断します。

個人情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティインシデントが発生した場合は、被害範囲の特定、関係機関への報告、顧客への通知、再発防止策の実施を段階的に進めます。重大な法的問題については、速やかに専門家に相談し、適切な法的助言を得ることが重要です。

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まとめ

ECサイト運営においては、特定商取引法、個人情報保護法、景品表示法をはじめとする多岐にわたる法律への適切な対応が不可欠です。2025年の最新法改正やガイドラインにも対応し、継続的な法令遵守体制の構築が求められています。

  • 特定商取引法に基づく表記義務と広告表示規制の遵守が重要
  • 個人情報保護法に基づくプライバシーポリシーと安全管理措置の整備が必要
  • 景品表示法と薬機法による広告表現の適正化が不可欠
  • 電子契約法に基づく契約締結手続きと利用規約の整備を迅速に
  • 3Dセキュア2.0義務化などの決済セキュリティ対応が必要
  • 知的財産権保護と著作権侵害防止策の実施も視野に
  • 越境ECにおけるGDPRや各国法律へ対応する必要がある
  • 定期的な法令遵守チェックとトラブル対応体制の構築が重要

法的リスクを回避し、安心してECビジネスを展開するためには、専門的な法的助言を得ながら適切な対応策を講じることが重要です。法律の理解と実務対応に不安がある場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。

弁護士法人なかま法律事務所は、「クライアントと向き合うこと」をポリシーとし、迅速なレスポンスと企業経営をトータルサポートする体制を整えています。特にECサイト運営に関する法的課題について、豊富な経験と専門知識を活かした実践的なアドバイスを提供いたします。代表弁護士が社会保険労務士の資格も有しており、労務管理面も含めた包括的なサポートが可能です。ECサイト運営の法的課題でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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